BLOG-0032 CCP1/6特撮シリーズ ヒッポリト星人 エース人形付きVer.

 CCPが、久しぶりに発売したウルトラ特撮シリーズがこのヒッポリト星人だ。エレキング、グビラ、タッコングと同時に生産されたが、ラインの都合でヒッポリト星人のみ別工場扱いになったらしい。この採択は、先に発売されたウルトラの父に関連付けることが目的だろう。また、20㎝サイズであるウルトラ10大決戦シリーズでは、ウルトラ五兄弟、ウルトラの父とともに発売されている宇宙人である。

 自分としては、エース怪獣はパスつもりでいた。しかし、先にウルトラの父を購入していた。上手く説明できないが、父は好きだ。子供の頃の感情が残っている。ならば、強敵のヒッポリト星人も並べたい、しかも出来が凄く良いという情報だったので遂に購入した。
 エレキングが化粧箱入りで送られてきたのに対し、ヒッポリトは袋入りだった。箱は邪魔になるし、エコロジーで良いと思う。問題は中身だが、確かに納得の仕上がりだ。何ともプロップに忠実で、故にリアルだ。ウレタン素材の雰囲気が非常に出ている。赤・緑・青という原色を使った彩色のため、色数が足りないと玩具臭くなる。今回は、その上に被せたウェザリングやグラデーショントーンが功を奏し、汚しが成功していると思う。良く見れば、原色のマスキングは、それほど綺麗ではなかったりする。しかし、そこがプロップを忠実に再現している部分でもあり、二次塗装によって目立ち過ぎることなく処理されている。
 実際の着ぐるみは、撮影時に汚れて行く部分もあろうが、最初から生物感を出すためにグラデーションや汚しが巧みに掛けられている。それと同じような工程を、フィギュアの方でも重ねているようだ。強いて言えば、プロップの方が全体に光沢がある。その辺を拘るのであれば、オーナーの手でも簡単に変えることができよう。
 リアル感をより高めるのに貢献しているのがクリアパーツの使用だ。3本の触角先端には、クリアレンズが埋め込まれ、目もクリアパーツが採用されている。また、瞳はタンポ印刷で独特のパターンを再現している。内部にはイエローのLEDユニットをインナーパーツによって固定することができる。自己所有のものは、後で装着した。そのままでは、LEDを点灯させると額部分に光が透けてしまう現象が発生している。おそらく、組み込みで出荷されたものはマスクの内側が黒色等で塗装されているものと思われる。
 CCP直接購入のものには、エース人形付Ver.が用意された。劇中では、ヒッポリト星人が超巨大化(投影)してエースを握ってしまうという設定だが、実際には通常サイズのスーツを着用して、パテ盛りしたマスダヤトーキング人形を使用したらしい。その如何にも人形だと分かるエースも、そのままリアルに造形したところが凄い。マスキング塗装も、まじめに綺麗だ。
 究極の名に相応しいヒッポリト星人だが、後日、問題が発生した。元々、右斜め前方に屈み込む姿勢なのだが、右足首付近のソフビが薄く弱いため、気温が上がると荷重により変形を起し前に倒れてしまう。立てて飾れないのでは、観賞用フィギュアとしては問題ありだ。発泡ウレタンを充填するとかの対策が必要だと思う。

 

Toy Data
1/6特撮シリーズ CCP
Vol.022 地獄星人 ヒッポリト星人 エース人形付きVer. 2010.04 ¥10,920円