BLOG-0089 CCP1/6特撮 エレキング対ミクラス

 2007年、CCPはウルトラセブン生誕40周年を冠として、カプセル怪獣3種を発売した。30㎝サイズの彩色済完成品では、業界初めてのリリースと謳った。この時、予約開始から3日で完売したという。
 その5年後、今度は45周年を記念し、カプセル怪獣がハイグレードver.として再版された。これによって、前回のラインナップはノーマルver.と位置付けられる。生産の途中で金型が損傷したらしく、今回のリリースが最後になると説明された。これらは単体でも発売されたが、カプセル怪獣Aセット、Bセットにも組まれている。
 また、同時にエレキングがアップデートされ、蓄光版として再販された。先行の水上戦ver.と陸上戦ver.では、クライアントの満足が得られなかったことを受け、微妙な体色表現を蓄光素材に要求し、ウェザリングを施した。完全国内生産により塗装のスキルアップを図った自信作として、至高のハイグレード仕様(2.0Ver)と呼ばれた。ただし、後に発売される非蓄光素材のエレキングver.2とは異なり、位置付けを難解にしている。
 部屋の電気を消灯すると、想像のとおり蓄光素材が光る。エレキングだから電気を溜めて光るという仕掛けは矛盾しないかもしれないが、カスタマーにとっては特に重要な仕様ではない。メーカーとしても、蓄光本来の機能より、白色でもない、ベージュ色でもない、エレキングの微妙な体色表現を蓄光素材とウェザリングで再現しようと試みたのではないか。

 このエレキングは、Aセットに組まれたほか、ミクラス対決セット、単体でも発売された。このうち、単体販売以外の個体は、尻尾を新造形しており、ミクラスの胴体に絡みつく形状になったことがセールスポイントである。メーカーは、電気ショックを受けたミクラスとの劇中シーンを再現することが可能と説明している。具体的には、エレキングの体色が蓄光で光ることに加え、ミクラスに内蔵されるLED電飾が、目と前の角が常灯、後ろの大きな角が点滅する仕掛けが用意されている。

 エレキング蓄光ver.の尻尾が、ミクラスにどのように巻き付くのかについては、画像情報が少ない。メーカーで用意された画像では、しっかりと巻き付いたように見えず、実際の状態が気になるところである。そこで、様々な角度から撮影してみた。対戦用のミクラスは胴部が接着されてなく、分割してエレキングの尻尾を通すことになる。流石に、通常体形のミクラスへ吸い付くように尻尾を巻き付けることは難しく、大雑把な組み方となる。しかし、ミクラスの左手に尻尾を掛けることにより、そこそこの雰囲気は出せる。

 エレキングの口を発光させるLEDユニットは、首を分割して遮光用の黒色インナーパーツとともに装着する。蓄光素材の大部分は、黒斑の塗装箇所とウェザリング範囲を除いては成形色のままである。

 

Tou Data

 CCP1/6特撮シリーズ ウルトラマンシリーズ45周年記念

 Vol.031 ミクラスvs蓄光エレキング対決セット ハイグレードVer.
 セット価格:26,250円(税込)
 別売りエレキング用発光ギミック:1,575円

 2011年末発売